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自宅の太陽光に固定資産税はかかる?「10kW以上なら課税」では決まらない4つの確認【現役プロ解説】

ソーラーパネルを載せた住宅を背景に、役所からの通知書のような書類と電卓を見比べて確認する男性。太陽光に固定資産税がかかるかを判定するイメージ

※本記事はプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。掲載リンクから見積もりサービスに申し込むと、当サイトに紹介報酬が発生します。本文では特定の機器・業者を順位づけせず、報酬が発生しない確認先(市町村の資産税担当・税務署)も併記しています。税額の判定そのものは見積もりサービスでは行えません。
最終更新:2026年9月8日|執筆:太陽光の本音 編集部|監修:現役の太陽光発電コーディネーター(記事末プロフィール)

🔍 この記事の結論(先にお伝えします)

  • 「太陽光に固定資産税はかかるか」は、1つの質問ではありません。順番に見る確認が4つあり、途中で答えが変わります
  • 確認①——1月1日時点で、課税対象となる固定資産を所有しているのは誰か。固定資産税は固定資産の所有者に課され(地方税法343条)、賦課期日は1月1日です(359条)。初期費用0円のプランには、設備を事業者が所有する方式があります
  • 確認②——家屋の評価に含まれる部分か、家屋と別に扱う設備か。⚠️ この区分は設備一式ではなく部位ごとです。屋根材と一体の建材型でも、パネルは家屋、架台やパワーコンディショナーは別、と整理している市があります
  • 確認③——家屋と別に扱う設備が「事業の用に供することができる資産」か(地方税法341条4号)。10kWは条文に書かれた線ではありません。市町村が公表している整理の目安です
  • 確認④——同じ市町村内で自分が所有する償却資産の課税標準額の合計150万円以上か(免税点)。150万円は控除ではありません。超えれば超過分だけでなく全体が課税対象です
  • 所得税の「雑所得か事業所得か」は、この4つの外にある別制度の別判定です。混ぜて考えると答えが出なくなります
  • 試算すると、取得価額250万円・他に償却資産なし・標準税率1.4%の設例で、課税されるのは4年度分・合計約10.8万円。5年度目に免税点を下回ります

「太陽光を載せると固定資産税が上がる」「10kW以上だと税金がかかる」——検索するとこうした説明が並びます。

ただ、これらは別々の制度の話が混ざった状態です。実際には、家屋の評価に含まれるのか、家屋とは別の設備として扱われるのか、その設備が事業に使われているのか、金額が免税点を超えるのか——という順番のある判定になります。

この記事では、その順番を条文と自治体の公表資料で一つずつ確認していきます。

目次

まず、3つの入口が混ざっていることを整理する

「太陽光の税金」を調べると、次の3つが同じ話として出てきます。別の判定なので分けます。

何の話か課税の対象判定する場所
家屋としての固定資産税屋根材と一体になった部分など、家屋の評価に含まれるもの市町村(資産税担当)
償却資産としての固定資産税土地・家屋以外で、事業の用に供することができる資産市町村(資産税担当)。申告制
所得税・住民税売電で得た所得税務署・市町村の住民税担当

「償却資産税」という税金はありません
よく使われる呼び方ですが、償却資産税という独立した税目は存在しません。地方税法では、固定資産税の対象となる「固定資産」を土地・家屋・償却資産の3つと定めています(341条1号)。「償却資産税」は、そのうち償却資産に対して課される固定資産税を指す通称です。
この記事でも、検索でよく使われる言葉として触れますが、正式には固定資産税(償却資産)です。

この記事で特に確認したい条件

申告対象になり得るため早めに確認したい条件出力だけで対象外と決めず、自治体に伝えたい条件
出力が10kW以上の設備を所有している住宅の屋根に架台で載せた10kW未満・余剰売電である
店舗・アパート・事務所など事業用の建物に載せている(出力は問わず)自分が住む住宅に設置している
個人事業を営んでいて、その事業のために設備を使っている給与所得者で、ほかに事業を営んでいない
屋根材と一体型(建材型)のパネルを新築・葺き替えで採用した既存の屋根に架台で後付けした
ほかにも事業用の資産(工具・器具備品・内装など)を同じ市町村内に持っているほかの事業用資産を所有していない
全量売電をしている—-

⚠️ 右の列は「確認不要」の一覧ではありません。水戸市・飯田市には申告対象外となる整理がありますが、全国一律の判定ではないため、最終的には設備の所在地の市町村に確認します。また確認①(1月1日の所有者)と確認②(家屋か否か)は、出力とは関係なく効いてきます。

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※見積もりサービスは機器と工事の相談窓口であって、税金の判定を行う場所ではありません。課税されるかどうかの確認先は、お住まいの市町村の資産税担当です。

確認①:1月1日に、課税対象となる固定資産を所有しているのは誰か

固定資産税は「固定資産の所有者に課する」(地方税法343条1項)、そして「賦課期日は、当該年度の初日の属する年の一月一日とする」(359条)と定められています。

ここで確認する所有者は、家屋の評価に含まれる部分なら家屋の所有者、家屋と別に扱う設備ならその設備の所有者です。次の確認②と組み合わせて見ることになります。

そのうえで、償却資産の申告について地方税法383条は次のように定めています。

固定資産税の納税義務がある償却資産の所有者は…毎年一月一日現在における当該償却資産について、その所在、種類、数量、取得時期、取得価額、耐用年数、見積価額その他…必要な事項を一月三十一日までに当該償却資産の所在地の市町村長に申告しなければならない
——地方税法 第383条

こちらの主語も「償却資産の所有者」です。その家に住んでいる人でも、売電契約の名義人でもありません。

この違いが表に出るのが、初期費用0円のプランです。PPAやリースには、契約期間中の設備を事業者が所有する方式があります(→ 0円ソーラーは本当にお得?)。所有者が誰かは契約書で確認してください。

同じ理由で、売却・相続で所有者が変わった年も、1月1日の時点で誰が持っていたかが判定の基準になります(→ 太陽光付き住宅の売却・相続で必要な手続き)。

確認②:家屋の評価に含まれる部分か、家屋と別に扱う設備か

ここは、省略すると家屋と償却資産を一括りにしやすい部分です。

地方税法341条は、家屋を「住家、店舗、工場(発電所及び変電所を含む。)、倉庫その他の建物」(3号)、償却資産を「土地及び家屋以外の事業の用に供することができる資産…」(4号)と定義しています。つまり家屋に含まれるものは、そもそも償却資産ではありません。

⚠️ 区分は「設備一式」ではなく、部位ごとに分かれる

飯田市は、償却資産と家屋の区分を設備の部位ごとの表で公表しています。列は「太陽光パネル」「架台」「接続ユニット」「パワーコンディショナー」「表示ユニット」「電力量計等」に分かれています。

パネルの設置方法太陽光パネル架台・接続ユニット・パワーコンディショナー・表示ユニット・電力量計等
家屋に一体の建材(屋根材など)として設置家屋償却
架台に乗せて屋根に設置償却償却
家屋以外の場所(地上や、家屋の要件を満たしていない構築物など)に設置償却償却

出典:飯田市「太陽光発電設備に係る固定資産税(償却資産)の申告について」(表中の「償却」は償却資産として申告、「家屋」は家屋として固定資産税の課税対象、と同市が説明しています)

建材一体型を選んだからといって、設備の全部が家屋になるわけではありません。パネルは家屋の評価に入り、パワーコンディショナーなどは家屋と別の設備として残ります。ここを一括りにすると、次の確認③で判定を間違えます。

水戸市も、家屋の登記が「ソーラーパネル葺」となっている場合は家屋の評価にパネルが含まれるため償却資産の課税対象とはならない、と案内しています(水戸市)。

「建材一体型にすると固定資産税が上がる」と言い切れるか
言い切れません。確かなのは「家屋の評価に含まれる」という扱いの部分までです。家屋の評価額は再建築価格を基礎に決まるため、いくら変わるかは家屋全体の評価の中で決まります。新築や葺き替えで建材一体型を検討している場合は、市町村の資産税担当に「この屋根材だと家屋の評価はどう扱われるか」を先に聞くのが確実です(→ 新築に太陽光はつけるべき?)。

なお、都市計画税の課税客体は土地及び家屋です(地方税法702条)。償却資産には都市計画税はかかりません。ただし家屋の評価に含まれる部分は、家屋の課税標準を通じて影響しうることになります。

地上に設置する場合(カーポート等)は、その構造物が家屋に当たるかが先に来る
屋根ではなく地上の構造物に載せる場合は、その構造物自体が固定資産税の対象になる家屋かどうかが先の判定になります。固定資産税上の家屋認定では、外気分断性・土地定着性・用途性という観点が用いられます。柱と屋根だけで壁のない一般的なソーラーカーポートは外気分断性を満たさない一方、壁やシャッターで囲うガレージタイプは扱いが変わりえます。詳しくはソーラーカーポートは後悔する?で整理しています。

確認③:その設備は「事業の用に供することができる資産」か

家屋と別に扱う設備が残ったら、次はここです。償却資産の入口は出力ではなく、この一文です。

償却資産 土地及び家屋以外の事業の用に供することができる資産(…)でその減価償却額又は減価償却費が法人税法又は所得税法の規定による所得の計算上損金又は必要な経費に算入されるもの
——地方税法 第341条第4号

「事業」の意味について、飯田市は次のように補足しています。

※「事業」とは、一定の目的のために一定の行為を継続、反復しておこなうことをいいます。必ずしも営利または収益を得ることを直接の目的とするものに限りません。

市町村が公表している整理の例

条文は上記のとおりですが、実際の窓口では出力を目安にした整理が公表されています。次は水戸市の区分表です。全国一律の基準ではありません。

設置者発電規模申告の必要性市の説明する理由
個人(住宅用)10kW未満(余剰売電)不要売電するための事業用資産とはならないため
個人(住宅用)10kW以上(余剰売電・全量売電)必要売電するための事業用資産となるため
個人(事業用)すべて必要個人であっても事業の用に供している資産は、出力・売電形態・自家消費にかかわらず対象
法人すべて必要同上

出典:水戸市「太陽光発電設備に係る固定資産税(償却資産)の課税について」(2025年1月6日更新)

同市は表の下に「※10kW未満の発電設備であっても、事業用家屋(共同住宅等)に設置されたものは、申告の対象となります」とも注記しています。飯田市も同様に、10kW未満でも事業の用に供している場合は申告の対象としています。

つまり「10kW未満なら関係ない」ではありません。アパートに載せた、店舗に載せた、個人事業のために使っている——こうした場合は出力にかかわらず確認が必要です。

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※課税の対象になるかどうかは、見積もりを取っても分かりません。判定する場所は市町村の資産税担当です。設置予定の段階で電話で聞いておくと、後の手間が減ります。

確認④:免税点150万円——ただし「控除」ではない

申告の対象になる償却資産があると分かったら、最後が金額です。

市町村は、同一の者について当該市町村の区域内におけるその者の所有に係る土地、家屋又は償却資産に対して課する固定資産税の課税標準となるべき額が土地にあつては三十万円、家屋にあつては二十万円、償却資産にあつては百五十万円に満たない場合においては、固定資産税を課することができない。ただし、財政上その他特別の必要がある場合においては、当該市町村の条例の定めるところによつて…固定資産税を課することができる。
——地方税法 第351条

この条文には、見落とされやすい点が3つあります。

  1. 「同一の者について当該市町村の区域内における」その者の所有に係る資産の合計で判定します。⚠️ 太陽光1台だけを見るのではありません。同じ市町村内に工具・器具備品・内装などの事業用資産があれば、それらと合算されます
  2. 免税点であって控除ではありません。合計が150万円以上になったら、超えた分だけでなく課税標準額の全体が課税対象です
  3. ただし書きがあります。条例の定めによっては、150万円未満でも課税できる仕組みになっています

さらに、免税点を下回っても申告そのものは残ります。水戸市は「課税標準額が150万円未満の場合は課税となりません。ただし、その場合でも毎年申告を行う必要があります」、飯田市は「150万円未満の場合は固定資産税が課税されませんが、事業を営まれている限り、償却資産の所有状況の申告は毎年必要」と案内しています。

※ここでいう「申告が必要」は、確認③で申告対象の償却資産があると判定された場合の話です。自宅用の非事業資産まで毎年申告するという意味ではありません。

なお、申告をしなかった場合について、地方税法386条は「申告すべき事項について正当な事由がなくて申告をしなかつた場合には、その者に対し、当該市町村の条例で十万円以下の過料を科する旨の規定を設けることができる」と定めています。実際に過料の規定があるかは条例によります。

いくらになるのか——取得価額別の試算

ここまでで「申告の対象になる」と分かった場合の金額を、計算方法を開示して試算します。

評価額の求め方は、東京都主税局が次のように案内しています。

  • 前年中に取得した資産:取得価額 × 前年中取得分の減価残存率
  • 前年前に取得した資産:前年度評価額 × (1−r)
  • 算出した評価額が取得価額の5%を下回る場合は、取得価額の5%が評価額
  • 課税標準額は各資産の評価額を合算した額(1,000円未満切り捨て)。150万円未満なら課税されない

出典:東京都主税局「固定資産税(償却資産)」。取得価額の5%を下限とする扱いは藤沢市も同様に案内しています

太陽光発電設備の耐用年数は、国税庁の質疑応答事例で17年とされています(耐用年数省令 別表第二「55 前掲の機械及び装置以外のもの並びに前掲の区分によらないもの」の「その他の設備」「主として金属製のもの」)。耐用年数17年の減価残存率は、前年中取得 0.936 / 前年前 0.873(減価率 r=0.127)です(藤沢市「償却資産の減価残存率表」)。

申告対象となる償却資産部分の取得価額別試算

(標準税率1.4%・他に償却資産なし・課税標準の特例や条例例外なしと仮定)

年度取得価額200万円取得価額250万円取得価額300万円
1年度目課税標準額187.2万 → 26,200円234.0万 → 32,700円280.8万 → 39,300円
2年度目163.4万 → 22,800円204.2万 → 28,500円245.1万 → 34,300円
3年度目142.6万 → 免税点未満 0円178.3万 → 24,900円214.0万 → 29,900円
4年度目124.5万 → 0円155.6万 → 21,700円186.8万 → 26,100円
5年度目108.7万 → 0円135.9万 → 免税点未満 0円163.1万 → 22,800円
6年度目94.9万 → 0円118.6万 → 0円142.3万 → 免税点未満 0円
課税される年数2年度分4年度分5年度分
合計49,000円107,800円152,400円

検算(この表の作り方)
評価額は途中で丸めず、1年度目を「取得価額 × 0.936」、2年度目以降を「前年度評価額 × 0.873」で計算しました。
例:250万円 × 0.936 = 234.0万円 → ×0.873 = 204.2万円 → ×0.873 = 178.3万円 → ×0.873 = 155.6万円 → ×0.873 = 135.9万円(ここで150万円を下回る)。
そのうえで、課税標準額の1,000円未満を切り捨て、税率1.4%を掛け、税額の100円未満を切り捨てています(東京都主税局・藤沢市が案内している計算方法)。
⚠️ 1.4%は標準税率であって、全国一律に確定した税率ではありません(地方税法350条1項)。この試算は他に償却資産がなく、課税標準の特例も条例による例外もないという前提の設例です。

この表から読み取れることは2つです。他に償却資産がないという今回の3設例では、課税は初期の2〜5年度に限られたこと、そして取得価額が上がるほど課税される年数が延びることです。ほかの償却資産との合計が150万円以上である場合は、この結果とは異なります。取得価額そのものの目安は設置費用はいくら?、容量の決め方は何kW載せるべきかを参照してください。

所得税の「雑所得か事業所得か」は、別制度の別判定

最後に、混ざりやすいところを切り分けます。

国税庁は質疑応答事例で、給与所得者が太陽光発電設備を家事用資産として使用し余剰電力を売却している場合は雑所得に該当する、と整理しています。同じ事例の注記では、全量売電についても「事業として行われている場合を除き、雑所得に該当すると考えられます」とされています(国税庁)。

つまり所得税の側では、10kWは扱いが切り替わる境界になっていません。当サイトの売電収入はいくらから確定申告?で詳しく整理しています。

一方、固定資産税(償却資産)の側では、10kWを目安にした整理を公表している市があります。この2つは別の税で、別の判定です。

「雑所得だから事業用資産ではない」は成り立ちません
所得税の所得区分と、地方税法341条4号の「事業の用に供することができる資産」かどうかは、別々に判定されます。同じ設備について、所得税では雑所得、固定資産税では申告対象の償却資産、という組み合わせが起こりえます。

もう一点、計算の混同にも注意してください。国税庁が示している「発電量のうちに売却した電力量の占める割合を業務用割合として計算した金額」というのは、所得税の必要経費に算入する減価償却費の話です。固定資産税の評価額は、前述のとおり取得価額と減価残存率で計算します。別の計算です。

判断が分かれる設例

※以下は、よくある相談内容をもとに説明のために作成した架空の設例です。会話部分を含め、実在の人物・住宅・業者・契約事例ではありません。金額や築年数は説明のための仮定値です。

設例1:自宅に9.9kWを架台で後付けしたと仮定した場合
給与所得者が、自分と家族が住む戸建ての屋根に、架台で9.9kWのパネルを載せ、余剰売電をしている。ほかに事業は営んでおらず、同じ市内に事業用の資産も持っていない。
確認①では、設備は本人の所有(0円プランではない)。確認②では、架台に乗せた設置なので、パネルもパワーコンディショナーも家屋とは別の設備として扱われる区分に入る。確認③で、水戸市・飯田市のような整理に沿えば、住宅用・10kW未満・余剰売電は「売電するための事業用資産とはならない」として申告の対象外になる。確認④まで進まずに終わる。
ただしこの判定は市町村の運用による部分があるため、設置後に一度、市町村の資産税担当へ確認しておくのが安全な進め方になる。

設例2:自宅兼用のアパートに8kWを載せたと仮定した場合
同じ8kWでも、賃貸に出している共同住宅の屋根に載せた場合は前提が変わる。水戸市は「10kW未満の発電設備であっても、事業用家屋(共同住宅等)に設置されたものは、申告の対象となります」と明示している。飯田市も、事業を営む人がその事業のために設置した場合は売電の有無にかかわらず申告の対象としている。
この場合、確認④の免税点でも注意が要る。⚠️ 免税点は太陽光単体ではなく、同じ市町村内で本人が所有する償却資産の合計で判定する。アパートの内装設備や備品を同じ市内に持っていれば、それらと合算されるため、太陽光だけを見て「150万円未満だから0円」と判断することはできない。

先に確認しておく場合の手間と得られるもの

得られることかかる手間・注意点
申告が必要かどうかが、設置前に分かる市町村の資産税担当へ問い合わせる時間が要る
建材一体型を選ぶかどうかを、家屋評価の扱いを知ったうえで決められる家屋の評価がいくら変わるかは、その場で金額まで答えが出るとは限らない
申告が必要な場合、取得価額・取得時期・耐用年数の資料を最初から揃えられる設備一式ではなく部位ごとの内訳が必要になる場合がある
課税される年数と金額の見通しが立つ(上の試算表)試算は前提つき。実際の額は納税通知書で決まる
免税点の判定に、ほかの事業用資産との合算が要ることに気づける事業を営んでいる場合、太陽光だけの話では終わらない

手間の側を正直に書くと、「その場で金額まで確定しないことがある」という点です。家屋の評価は家屋全体の中で決まるため、屋根材の違いだけを取り出して即答してもらえるとは限りません。それでも、申告の要否について確認したい場合は、設置前でも市町村の資産税担当へ問い合わせられます。

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※繰り返しになりますが、税額の判定は見積もりサービスでは行えません。確認先は市町村の資産税担当(償却資産)、所得税は税務署または税理士です。

よくある質問(FAQ)

Q. 自宅に載せた10kW未満の太陽光に、固定資産税はかかりますか?
A. 出力だけでは決まりません。水戸市と飯田市は、一定の住宅用・10kW未満設備について申告対象外となる整理を公表しています(水戸市は「売電するための事業用資産とはならない」と説明)。ただし、屋根材と一体の建材型ならパネルは家屋の評価に含まれ、また事業用家屋(共同住宅等)に設置した場合は10kW未満でも申告の対象とされています。最終的な扱いは、お住まいの市町村の資産税担当にご確認ください。

Q. 「償却資産税」という税金があるのですか?
A. 独立した税目としては存在しません。地方税法は固定資産を土地・家屋・償却資産の3つと定めており(341条1号)、「償却資産税」は償却資産に対して課される固定資産税を指す通称です。申告先は市町村で、申告期限は毎年1月31日です(383条)。

Q. 免税点の150万円は、太陽光だけで判定するのですか?
A. いいえ。地方税法351条は「同一の者について当該市町村の区域内におけるその者の所有に係る…償却資産に対して課する固定資産税の課税標準となるべき額」で判定すると定めています。同じ市町村内にほかの事業用資産があれば合算されます。また150万円は控除ではありません。合計が150万円以上になれば、超過分だけでなく課税標準額の全体が課税対象です。

Q. 屋根材と一体型のパネルにすると、固定資産税は上がりますか?
A. 「家屋の評価に含まれる」という扱いになる、というところまでが確かな部分です。家屋の評価額は再建築価格を基礎に決まるため、金額がどう変わるかは家屋全体の評価の中で決まります。なお建材型でも、飯田市の区分表では家屋になるのはパネルで、架台・接続ユニット・パワーコンディショナー・表示ユニット・電力量計等は家屋と別の扱いです。

Q. 申告が必要なのに、していませんでした。どうなりますか?
A. 地方税法386条は、正当な事由なく申告をしなかった場合について、市町村が条例で10万円以下の過料を科す規定を設けることができると定めています(実際に規定があるかは条例によります)。また、申告漏れが判明した場合は、さかのぼって課税されることがあります。まず市町村の資産税担当に相談してください。

Q. 売電の確定申告をすれば、固定資産税の手続きも済みますか?
A. 済みません。所得税(税務署)と固定資産税の償却資産申告(市町村)は、別の制度の別の手続きです。所得区分と、償却資産に当たるかどうかも別々に判定されます。売電の申告については売電収入はいくらから確定申告?をご覧ください。

Q. 0円ソーラー(PPA・リース)の場合はどうなりますか?
A. 固定資産税は1月1日時点の固定資産の所有者に課されます(地方税法343条・359条)。初期費用0円のプランには、契約期間中の設備を事業者が所有する方式があります。まず契約書で所有者を確認してください(→ 0円ソーラーは本当にお得?)。

まとめ

「自宅の太陽光に固定資産税はかかるか」は、次の順番で確認します。

  1. 1月1日時点で、課税対象となる固定資産を所有しているのは誰か(地方税法343条・359条。家屋の評価に含まれる部分なら家屋の所有者、家屋と別に扱う設備ならその設備の所有者。0円プランには事業者が所有する方式がある)
  2. 家屋の評価に含まれる部分か、家屋と別に扱う設備か。⚠️ 部位ごとに分かれます
  3. 家屋と別に扱う設備が「事業の用に供することができる資産」か(341条4号)。10kWは条文の線ではなく、市町村が公表している整理の目安
  4. 同じ市町村内で自分が持つ償却資産の課税標準額の合計150万円以上か(351条)。控除ではなく免税点で、条例による例外もある

そして所得税の雑所得・事業所得の区分は、この4つの外にある別制度の別判定です。

金額の見通しは、取得価額250万円・他に償却資産なし・標準税率1.4%の設例で4年度分・合計107,800円。⚠️ ただしこれは他に償却資産がない前提の設例です。ほかの事業用資産との合計が150万円以上である間は、太陽光設備の評価額が下がっても税額は0円になりません。

設置を検討している段階なら、設備の内訳と取得価額が分かる見積書を複数社から同じ条件で取っておくと、市町村への確認がそのまま進みます。

監修者プロフィール

太陽光の本音 編集部(執筆)/ 監修:現役の太陽光発電コーディネーター

住宅用太陽光発電・蓄電池の設計、申請、施工管理に携わる実務者が監修しています。本記事は、地方税法の条文、国税庁の質疑応答事例、および市町村が公表している申告案内をもとに構成しました。

税額の判定は個別の事情によって変わります。本記事は一般的な整理であり、個別の課税関係や、個別の商品・事業者の適合性、最安値であることを保証するものではありません。具体的な判断は、市町村の資産税担当・税務署・税理士にご確認ください。

参考(一次情報・公的機関)

※本記事の税額は2026年9月時点の制度に基づく試算です。税率・特例・運用は市町村によって異なります。判定は必ず、お住まいの市町村の資産税担当にご確認ください。

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