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最終更新:2026年8月29日|執筆:太陽光の本音 編集部|監修:現役の太陽光発電コーディネーター(記事末プロフィール)
🔍 この記事の結論(先にお伝えします)
- V2Hと蓄電池は、カタログのkWhの大小では選べない。車に積まれた電池の公称容量と、定置用蓄電池の「初期実効容量」「初期停電時放電容量」は、そもそも同じ欄の数字ではない
- まず決めるのは機器ではなく、V2Hを比較候補にできる家かどうか。V2H対応の車を持っている、または車として買う予定がある——ここが立たないと、V2Hは蓄電池の代わりの選択肢にならない
- 比べるのは4つの軸を別々に。①平常時に太陽光の余剰を車へ回せる条件 ②停電したときの在宅・接続・残量 ③住宅側へ渡せる出力と回路 ④費用と互換性
- 国のV2H補助金(令和7年度補正)は、2026年8月27日(木)中に到着した申請をもって受付終了。8月28日(金)以降に到着した申請は無効と公表されている(次世代自動車振興センター、2026年8月28日付)
- この制度ではV2H設備の発注も設備工事の開始も「交付決定日以降」が条件だった。今後の制度に同じ順番があるとは限らないので、そのつど応募要領で確認する
太陽光がすでに屋根に載っていて、次に何かを足すなら——という段階で挙がる検討テーマの1つが「蓄電池か、V2Hか」です。
このとき最初に目に入るのは、容量の数字です。車のカタログにも蓄電池のカタログにも kWh が書いてあるので、そのまま並べて比べたくなります。
ただ、この2つは同じ意味の数字ではありません。そして家で使えるかどうかは、容量とは別の条件で決まります。この記事では、その条件を1つずつ分けて確認していきます。
V2Hを比較候補にできる家、そうでない家
先に絞り込みます。V2Hから住宅へ給電するには対応車両との接続が必要で、蓄電池のように単体で置き換えられる機器ではないからです。
| V2Hを比較候補にできる | 候補から外れる、または条件の確認が要る |
|---|---|
| V2H対応の電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド(PHEV)をすでに持っている | 車を買う予定がなく、当面は今のガソリン車を使い続ける |
| 車として買う予定があり、車の購入判断が先に立っている | 「家の蓄電のために車を買う」から検討が始まっている |
| 屋外に機器と充放電スペースを確保でき、分電盤までの配線ルートが取れる | 駐車場が離れている、集合住宅で共用部の合意が要る |
| 停電時に車が家にある可能性を、自分の生活パターンで説明できる | 車が家を空ける時間帯が読めない、家族で共有していて所在が変わる |
対応車両を持っておらず、車として買う予定もない場合は、V2Hは現時点の比較候補になりません。 このときの比較の相手は「蓄電池を入れるか、どちらも入れないか」です。どちらも入れない、という選択も最後まで残してかまいません。
一方、駐車位置・共用部の合意・車の在宅状況は、V2Hを除外する条件ではなく、実現性と、期待できる使い方を確認するための条件です。当てはまるからといって、それだけで候補から外れるわけではありません。
なお、両方を入れている家もあります。V2Hと蓄電池は排他ではありません。ただし費用は積み上がるので、目的が「停電対策」なのか「電気代」なのかを先に決めてから足すことになります。
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車の電池と蓄電池の容量を、そのまま比べられない理由
ここが最初のつまずきどころです。
車のカタログ等に書かれているkWhは、駆動用電池の容量を示す数字です。 ただし総容量なのか、利用可能な容量なのかなど、表示の定義は車種ごとに確認が必要です。いずれにしても、走るために積んでいる電池であり、その数字がそのまま住宅へ放電できる量を示すわけではありません。放電を続ければ走行に使える分が減るので、実際には「どこまで家に使うか」を決めることになります(機器や車の設定で下限を決められるものもあります)。
一方、家庭用蓄電池の性能表示ラベルには、容量の欄が別項目として複数あります(一般社団法人 日本電機工業会の性能表示ラベル)。当サイトの家庭用蓄電池は何kWh必要かで詳しく整理していますが、次は別の数字です。
- 蓄電池容量——蓄電システムに蓄えられる電力量
- 初期実効容量——新品で通常時に、満充電から利用可能な電力量
- 初期停電時放電容量——新品で停電時に、満充電から利用可能な電力量
つまり、車のカタログのkWhと、蓄電池の初期停電時放電容量を並べて「何倍」と言っても、比較として成立していません。この記事でも、両者を倍率で比べる書き方はしません。
比べるなら、次の順で条件をそろえます。
容量を比べる前に、そろえる3つの条件
1. その電気を、いつ入れるのか(平常時に何で充電するのか)
2. その電気を、いつ取り出すのか(停電時か、毎日の夕方か)
3. 取り出すとき、家のどこまでに届くのか(回路と電圧)
3つがそろって初めて、容量の数字が意味を持ちます。
平常時|太陽光の余剰を車へ回せる条件
「昼に発電した余りを車にためて、別の時間帯に住宅側で使う」——太陽光と組み合わせる場合の使い方の1つがこれです。ただし成立には、いくつかの条件が同時に必要です。
| 条件 | 確認すること |
|---|---|
| 車が家にある | 発電している時間帯に駐車しているか |
| つないである | 在宅していても、ケーブルを接続していなければ充電されない |
| 電池に空きがある | 満充電に近ければ、余剰があっても入らない |
| 機器がその制御に対応する | 余剰の範囲で充電する動作に対応するか、設定できるか |
| 太陽光側が発電している | 天候・季節・時間帯で余剰の出方が変わる |
「通勤で毎日車が出るなら、余剰充電はできない」という説明を見かけることがありますが、正確ではありません。正しくは、車が不在の時間帯に出た余剰を、その車へ直接ためることはできない、です。帰宅後や休日の発電時間帯には充電できますし、余剰の一部が別の時間帯に出る家もあります。
自分の家で成立するかは、平日と休日それぞれの、発電時間帯の駐車状況を書き出せば見えてきます。
自分で書き出す表(そのまま見積もり依頼に使えます)
– 平日:何時に出て、何時に戻るか / そのとき車をつなぐか
– 休日:昼に車があるか
– 太陽光の容量と、いま余剰が出ている時間帯(モニタで確認)
– 帰宅後に充電する場合、翌朝までに必要な走行分はどれくらいか
この4行があると、「余剰充電に期待できる家か」を業者と同じ土俵で話せます。
停電時|「在宅・接続・残量・出力」を別々に見る
停電対策としてV2Hを考えるとき、1つの条件では決まりません。次はすべて別の判定です。
- 停電が起きた時刻に、車が家にあるか(平常時の在宅パターンとは別の問題です。地震や台風は時間を選びません)
- つながっているか、または停電後につなげる状態か
- そのときの電池残量がどれだけあるか
- 走行用にどれだけ残すか(避難や通院に車が要るなら、家に全部は回せません)
- 住宅側へ渡せる出力と回路(次の見出し)
- 停電が長引いたとき、車を充電し直す手段があるか(太陽光がある家では、日中の発電で充電できる構成かどうか)
参考までに、当サイトの太陽光は停電時に使えるかで扱った自立運転の例では、100V・最大1,500Wという上限があり、切り替えも手動でした。実際の出力・切り替え方法・使える時間帯は、機種と発電状況によって変わります。
一方、国の補助対象として一覧に載っていたV2H機器の放電出力を見ると、5.9kW・6kWといった値の型式が並び、9.9kWの型式もありました(次世代自動車振興センター「別表1 型式ごとの補助金交付上限額」令和8年7月17日更新、2026年8月29日確認)。
ただし、これは機器の定格放電出力です。実際に家のどこまで、どれだけ使えるかは、車両側・配線・分電盤・回路の条件で変わります。「6kWの機器だから家で常に6kW使える」とは読めません。
出力の読み方|kW・kVA、100V/200V、全負荷/特定負荷
停電時に「何が動くか」を決めるのは、容量ではなく出力と回路です。ここは蓄電池でもV2Hでも同じ見方をします。
| 見る欄 | 何が決まるか |
|---|---|
| 定格出力(kW / kVA) | 同時に動かせる家電の合計の上限。表記がkWかkVAかで数字の意味が違う |
| 100V / 200V | IH・エアコン・エコキュートなど200V機器が動くかどうか |
| 全負荷 / 特定負荷 | 全負荷は原則として主分電盤側の広い回路、特定負荷は指定した回路が対象 |
| 起動時の電流 | エアコン・冷蔵庫・ポンプは動き出す瞬間に定格より大きな電流が要る |
全負荷だから家電を全部同時に使える、ということではありません。 全負荷/特定負荷は「どの回路に電気が行くか」の話で、「合計何kWまで使えるか」は定格出力の話です。2つは別の欄です。
見積もりのときは、次を分けて聞くと食い違いが減ります。
- 停電時に動かしたい機器をリストで渡す(冷蔵庫・照明・通信・エアコン1台・給湯 など)
- そのリストが特定負荷で足りるのか、全負荷が要るのか
- 200Vが要る機器があるか
- 同時に動かした場合の合計出力が、機器の定格の範囲に収まるか
互換性|車種・年式・機器・既設パワコンの組み合わせ
V2Hは「対応車種」だけでは決まりません。次の組み合わせで判断されます。
- 車の車種・年式・型式
- V2H機器のメーカー・型式
- 家の既設の太陽光パワコン(一体で動く構成か、別で動く構成か)
- 分電盤と配線(追加配線や分電盤の交換が要るか)
補助制度の申請でも、V2H機器の仕様や配電方式を書いた電気系統図の提出が求められており、既設パワコンがある場合はそれも図に含める例が示されていました(次世代自動車振興センターの記入例、2026年8月29日確認)。既に太陽光がある家では、その分の確認が増えると考えておくと見込み違いが減ります。
保証についても、確認先が3つに分かれます。
| 何の保証か | 誰に聞くか |
|---|---|
| 車両(駆動用電池を含む) | 自動車メーカー・販売店 |
| V2H機器 | 機器メーカー・販売施工店 |
| 設置工事 | 工事を請け負う施工会社 |
「V2Hを使うと車の保証が切れる」「まったく影響しない」——どちらも、車種と契約内容を見ずに言えることではありません。車を買う前・機器を決める前に、それぞれの窓口に確認してください。屋根に載せる設備の保証の読み方は太陽光発電の保証はどこを見るかでも整理しています。
費用|設備の追加分だけを、同じ形で比べる
費用の比べ方は、車の購入判断がV2Hと無関係に済んでいるかどうかで変わります。車をV2Hとは別の理由で買う(買った)なら、比べるのはV2H機器と工事の追加分だけです。一方、V2Hのために車種や購入時期を変える場合は、その差額を切り離さずに見てください。以下は前者、つまり設備の追加分の話です。
蓄電池側は、当サイトで確認している目安があります。
| 項目 | 目安 | 見方 |
|---|---|---|
| 蓄電池 本体+工事の総額 | 約100万〜250万円(容量による) | 5kWhで80〜120万円、10kWhで130〜200万円 |
| 蓄電池のkWhあたり単価 | 約13〜20万円/kWh(工事込み平均 約17万円/kWh) | 総額ではなくkWh単価で並べる |
| 蓄電池のメーカー保証 | 製品ごとに異なる(10〜15年の設定例) | 容量保証の条件もあわせて確認 |
V2Hについては、この記事で「相場」を示しません。 公開された一次資料で確認できる単価表が見つからないためです。参考として、終了した補助制度の上限額がどういう算術だったかだけを示します。
補助の上限額はどういう算術だったか(令和7年度補正の場合)
個人宅・マンションの区分は 機器が補助率1/2で上限75万円、工事が補助率1/1で上限55万円でした。
– 型式別の上限が75万円の機器なら、補助対象となる実際の購入価格が 150万円のとき、その1/2が75万円に達する
– 工事は、補助対象と認められた工事費が 55万円のとき、その1/1が55万円に達する
これはV2Hの相場でも、制度が想定した販売価格でもありません。 上限額から逆算しただけの数字です。
また工事側の1/1は「補助対象として認められた工事費」に対するもので、見積総額が丸ごと全額補助になるという意味ではありません。
実際の交付額は、実際の購入価格に補助率を乗じた額を基礎とし、型式ごとの交付上限額その他の要件で制限されます。
(出典:経済産業省「『V2H充放電設備/外部給電器』の導入補助金の概要(令和7年度補正)」/ 次世代自動車振興センター。2026年8月29日確認)
その別表1を見ると、上限額は型式ごとに違いました。75万円(上限)の型式がある一方、44.9万円・50万円・55万円の型式も確認できます。つまり「V2Hなら一律75万円」ではありませんでした。
見積もりを取るときは、次の4つを分けて出してもらうと比較できます。
- 機器本体(型式まで)
- 標準工事
- 追加配線・分電盤の工事
- 既設の太陽光パワコンへの対応
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※見積もりサービスは、補助金の申請代行窓口ではありません。制度の可否は、その制度の執行団体の公表資料で確認してください。
令和7年度補正のV2H補助は受付終了|それでも残る手続きの順番
国のV2H補助金(令和7年度補正予算)は、受付が終了しています。 これは本記事の執筆時点で確定した事実なので、日付ごと残しておきます。
| 事項 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てん設備等導入促進補助金(V2H充放電設備・外部給電器) |
| 執行団体 | 一般社団法人 次世代自動車振興センター |
| 予算 | 令和7年度補正予算で約55億円(V2H充放電設備と外部給電器の合算枠) |
| 当初の申請期間 | 令和8年7月17日(金)〜9月30日 |
| 予算残額の公表 | 令和8年8月21日(金)現在で約5億円(同じく合算枠の残額) |
| 受付終了 | 令和8年8月27日(木)中に到着した申請をもって終了。8月28日(金)以降に到着した申請は無効 |
| 根拠 | 交付規程第21条・業務実施細則第12条(先着順、予算額を超えた当日以降の申請は無効) |
(出典:次世代自動車振興センター「V2H充放電設備・外部給電器 予算残高に関するお知らせ」令和8年8月21日付、「V2H充放電設備・外部給電器における交付申請受付終了のお知らせ」令和8年8月28日付。2026年8月29日確認)
当初は9月30日までとされていた期間が、予算に達したため約6週間で締め切られたことになります(7月17日受付開始 → 8月27日到着分で終了)。
制度は年度ごとに変わります。この順番を次の制度へ自動的に当てはめず、そのつど応募要領で確認してください。 そのうえで、令和7年度補正がどうだったかを記録として残します。
令和7年度補正での手続きの順番
① 対象になるかを確認 → ② 申請 → ③ 交付決定通知 → ④ V2H設備の発注・設備工事の開始 → ⑤ 完了・支払い → ⑥ 実績報告
V2H機器の発注も設備工事の開始も「補助金交付決定日以降」であることが条件とされていました。交付決定は、不備のない申請を受け付けてからおおむね1〜2か月程度とされています。
契約書の締結がここでいう「発注」に当たるかどうかが読み取れない場合は、締結する前に執行団体へ確認する必要があります。
また、補助を受けた場合はV2H設備を5年間保有・運用することが申請者の対応として示されていました。これは設備が対象であって、車両の保有義務ではありません。
そのうえで、個人宅への設置には「EV等を保有または発注済みの場合に限る」という条件が付いていました。申請の時点で、申請者がEV等を保有しているか発注済みであることが求められていた、ということです。
判断が分かれる設例
※以下は、よくある相談内容をもとに説明のために作成した架空の設例です。会話部分を含め、実在の人物・住宅・業者・契約事例ではありません。金額や条件は説明のための仮定値です。
設例1:容量の大きさだけで選んで、期待とずれたと仮定した場合
太陽光を6kW載せている家庭で、EVへの買い替えを機にV2Hを検討したとする。車のカタログ上のkWhが大きく見えたため、停電対策としてはこれで十分だと考えた。
ところが、平日は朝から夜まで車が家にない。発電のピーク時間に車が不在なので、余剰を車へ直接ためられる日は休日中心になった。さらに、停電時に走行分をどれだけ残すかを決めていなかったため、いざというときに「家に回してよい量」を判断できなかった。
比較の段階で「発電時間帯の駐車状況」と「走行用に残す量」を書き出していれば、V2Hに何を期待できるかを先に把握できた可能性がある。
設例2:目的を停電時の負荷から決めたと仮定した場合
別の家庭では、停電時に動かしたい機器を先にリストにした。冷蔵庫・照明・通信機器・エアコン1台で、エアコンは200V。
このリストを渡して、蓄電池案とV2H案の両方を同じ条件で見積もってもらったところ、判断材料が「容量」ではなく「200V対応か」「全負荷か特定負荷か」「定格出力が足りるか」に移った。
結果として選んだ機器がどちらであれ、同じリストで比べたことで、後から「思っていたのと違う」が起きにくくなる。
メリット・デメリット早見表
| V2H | 定置用蓄電池 | |
|---|---|---|
| 👍 | 車の電池を住宅側でも使える構成にできる | 車の有無・在宅と無関係に使える |
| 👍 | 一覧に載る機器の放電出力は5.9〜6kW帯の型式が並ぶ(9.9kWの型式もある) | 設置してしまえば条件が読みやすい |
| 👎 | 車がなければ成立しない(対応車種・年式の確認が要る) | 容量を大きくすると総額がふくらむ |
| 👎 | 停電時に使えるかは在宅・接続・残量に左右される | 停電時に取り出せる量は初期停電時放電容量まで |
| 👎 | 確認先が車両・機器・工事の3つに分かれる | 充放電で容量は少しずつ劣化する(保証条件を要確認) |
| 👎 | 走行用に残す量を自分で決める必要がある | 車のように別用途で使い回すことはできない |
どちらにも、埋められない弱点があります。弱点のない側を探すのではなく、自分の家でどの弱点なら許容できるかを選ぶのが実際の判断です。
蓄電池案とV2H案を同じ条件で比べるチェックリスト
見積もりを依頼するとき、次をそろえて渡すと、返ってくる提案が比較できる形になります。
- [ ] 停電時に動かしたい機器のリスト(200V機器を明示)
- [ ] 太陽光の容量と、現在の余剰が出ている時間帯
- [ ] 平日・休日それぞれの発電時間帯の駐車状況(V2Hを検討する場合)
- [ ] 車の車種・年式、または購入予定の有無(V2Hを検討する場合)
- [ ] 分電盤の位置と、機器を置ける屋外スペース
- [ ] 見積もりは機器/標準工事/追加配線・分電盤/既設パワコン対応を分けて記載
- [ ] 保証は車両・機器・工事のどれについての保証かを明記
- [ ] 停電時の想定を、定格出力・電圧・全負荷/特定負荷の3欄で回答
まとめ
- V2Hと蓄電池は、カタログのkWhでは比べられない。車の公称容量と、蓄電池の初期実効容量・初期停電時放電容量は別の数字
- まず「V2Hを比較候補にできる家か」を判定する。車が前提に立たないなら、比較の相手は蓄電池か、どちらも入れないか
- 平常時の余剰充電は、在宅・接続・電池の空き・機器の制御・発電が同時にそろって成立する
- 停電時は、在宅・接続・残量・走行用に残す量・出力と回路を別々に見る。「全負荷なら全部使える」ではない
- 費用は設備の追加分だけを、機器/標準工事/追加配線/既設対応に分けて比べる
- 令和7年度補正のV2H補助は、2026年8月27日到着分で受付終了。この制度では申請→交付決定→発注・工事開始の順番だった。次の制度の順番は、そのつど応募要領で確認する
決め手は容量ではなく、自分の家の条件を書き出せているかです。書き出した条件を同じ形で複数社に渡せば、返ってくる提案は比べられる形になります。
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※最安値ではなく、出力・電圧・給電回路・対応車種・保証の主体を同じ表に並べて比べてください。価格だけの比較では、停電時に何が動くかは判断できません。
よくある質問
Q. V2Hがあれば、停電しても普段どおりに電気が使えますか?
A. そうとは限りません。停電時に使えるかは、そのとき車が家にあるか・つながっているか・電池にどれだけ残っているか、そして住宅側へ渡せる出力と回路で決まります。走行用に残す分も自分で決める必要があります。どれか1つでも欠けると、想定した使い方にならないことがあります。
Q. V2Hと蓄電池、両方つけることはできますか?
A. 両方を導入している家もあります。V2Hと蓄電池は排他ではありません。ただし費用は積み上がるので、目的(停電対策なのか、日々の電気代なのか)を先に決めてから、必要な側から順に検討することになります。構成が組めるかは、既設のパワコン・分電盤・設置スペースによって変わるため、見積もり時に確認してください。
Q. いまからV2Hの国の補助金は使えますか?
A. 令和7年度補正予算のV2H補助は、令和8年8月27日(木)中に到着した申請をもって受付を終了しています。8月28日(金)以降に到着した申請は無効と公表されました(次世代自動車振興センター、2026年8月28日付)。今後の制度については、経済産業省および執行団体の公表資料でその都度確認してください。自治体が独自に実施している制度は別にあります。
Q. 補助金の申請前に発注してしまうと、どうなりますか?
A. 令和7年度補正の制度では、V2H機器の発注も設備工事の開始も「補助金交付決定日以降」であることが条件とされていました。この条件がある制度では、先に発注・着工すると対象外になり得ます。契約書の締結がここでいう「発注」に当たるかどうかが読み取れない場合は、締結する前に執行団体へ確認してください。交付決定は不備のない申請を受け付けてからおおむね1〜2か月程度とされていたため、スケジュールにその期間を織り込む必要があります。
Q. 車の電池を家に使うと、車のバッテリーは早く傷みますか?
A. 車種・使い方・契約によって扱いが異なるため、この記事で一律にお答えすることはできません。 確認先は3つに分かれます。駆動用電池を含む車両については自動車メーカー・販売店、V2H機器については機器メーカー、工事については施工会社です。車を買う前・機器を決める前に、それぞれに確認してください。
Q. 通勤で毎日車を使いますが、V2Hは意味がないですか?
A. 「意味がない」と決まるわけではありません。正確には、車が不在の時間帯に出た余剰を、その車へ直接ためることはできないということです。帰宅後の充電や、休日の発電時間帯には充電できます。判断のためには、平日・休日それぞれの発電時間帯の駐車状況と、停電が起きたときに車が家にある可能性を、自分の生活パターンで書き出してみてください。
監修者プロフィール
監修:現役の太陽光発電コーディネーター
住宅用太陽光発電・蓄電池の設計、各種申請、施工管理に携わる実務者。年間を通じて住宅用設備の現場に関わり、機器の仕様書・公的制度の一次資料にあたって確認する立場から本記事を監修しています。
本記事は制度と機器仕様の読み方を整理したもので、個別の商品・事業者の適合性や、最安値であることを保証するものではありません。また、補助制度の可否や申請の詳細については、その制度の執行団体が公表する資料および窓口の回答が優先します。
参考
- 経済産業省「令和7年度補正予算『クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てん設備等導入促進補助金』」および同ページ掲載「『V2H充放電設備/外部給電器』の導入補助金の概要(令和7年度補正)」(2026年8月29日確認)
- 一般社団法人 次世代自動車振興センター「令和7年度補正予算 V2H充放電設備の導入補助金」ご案内、「申請の流れ」、「別表1 型式ごとの補助金交付上限額」(令和8年7月17日更新)、「V2H充放電設備・外部給電器 予算残高に関するお知らせ」(令和8年8月21日付)、「V2H充放電設備・外部給電器における交付申請受付終了のお知らせ」(令和8年8月28日付)(2026年8月29日確認)
- 一般社団法人 日本電機工業会(JEMA)「蓄電システム 性能表示ラベルの見方」(蓄電池容量/初期実効容量/初期停電時放電容量ほかの表示項目)(2026年8月29日確認)
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