※本記事はプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。ただし特定の業者を売り込む記事ではありません。停電・防災を目的に太陽光や蓄電池を検討している方へ、「太陽光だけで停電時に何ができて、何ができないのか」を中立の立場で整理します。
最終更新:2026年7月24日|監修:太陽光の本音 編集部(現役の太陽光発電コーディネーター/記事末プロフィール)
台風や地震のたびに「太陽光を載せていれば停電しても安心」と言われます。半分は本当で、半分は誤解です。系統に連系した住宅用の太陽光は、停電するとむしろ自動で止まります。使うには「自立運転」への切り替えが要り、しかも使える電気には明確な上限があります。この記事では、太陽光だけでできること/蓄電池がないとできないことを数字で線引きし、防災目的で過不足なく備えるための考え方を、営業トーク抜きで解説します。
🔍 この記事の結論(先にお伝えします)
- 系統連系型の太陽光は、停電時は安全のため自動停止する。使うにはパワコンを自立運転に切り替える(多くは手動)。
- 自立運転で使えるのは一般に100V・最大1,500Wまで、しかも晴れた日中だけ。夜・雨・200V家電(IH・大型エアコン)は基本的に使えない。
- 「夜も」「普段どおり」を求めるなら蓄電池が必要。蓄電池は特定負荷型(一部の回路だけ・安い)と全負荷型(家全体・200Vも可・高い)で停電時の安心度と価格が大きく変わる。
- 蓄電池の相場は工事込みでおおむね17〜22万円/kWh、実際の成約は150〜270万円帯。防災「だけ」が目的なら費用対効果は要検討。
- 「防災のために大容量を」と急かされても、まず守りたい範囲を決めてから、同じ条件で複数社に見積もりを取るのが失敗しないコツ。
そもそも停電時に太陽光はどう動く?
住宅用太陽光の多くは「系統連系型」です。ふだんは電力会社の送電網とつながって動いており、停電を検知すると安全のために自動で発電を止めます。作業員の感電や、切れた電線への逆流(単独運転)を防ぐための仕組みで、これは故障ではありません。
停電中に電気を使いたいときは、パワーコンディショナ(パワコン)を自立運転モードに切り替えます。すると送電網から切り離され、パワコン本体などにある非常用コンセントに電気が送られます。切り替えは手動のものが多く、いざというときに操作できるよう、平時に一度試しておくことが大切です(操作方法は資源エネルギー庁や各メーカーが案内しています)。
自立運転で使える電気は「100V・1,500Wまで・晴天日中だけ」
ここが最大の誤解ポイントです。自立運転で使える電力は、一般に100V・最大1,500Wまでに制限されています。理由は、家庭用コンセントの容量に合わせ、かつ天候で出力が変動しても機器に負担をかけないようにするためです。
| 項目 | 自立運転(蓄電池なし)の実際 |
|---|---|
| 電圧・上限 | 100V・最大1,500Wまで |
| 使える時間帯 | 晴れた日中のみ。曇天は不安定、夜は使えない |
| 使える家電 | 冷蔵庫・スマホ充電・テレビ・照明・情報機器など |
| 使えない家電 | 200Vのエアコン/IH、消費電力の大きい機器の同時使用 |
| 切り替え | 多くは手動(自動のハイブリッド機もある) |
出典:太陽光発電協会(JPEA)/資源エネルギー庁「停電時の情報提供」。
1,500Wで実際に何が動く?(検算)
冷蔵庫150〜250W+照明数十W+テレビ100W+スマホ充電・ルーター各10W前後=合計おおよそ500〜700W。ここまでは1,500Wの範囲に収まります。ただし電子レンジ(1,000〜1,400W)を同時に回すと一気に上限へ。つまり「情報と食料の保存=OK」「普段どおりの生活=NG」が現実の線引きです。
「夜も・普段どおり」を求めるなら蓄電池が要る
太陽光は日が落ちれば発電しません。夜間や悪天候でも電気を使いたい/エアコンを止めたくないなら、昼に貯めた電気を放電できる蓄電池が必要になります。太陽光と蓄電池を組み合わせ、停電時に自動で切り替わる「ハイブリッド型」なら、手動操作なしで一定の生活を維持できます。
ただし蓄電池は安い買い物ではありません。停電対策として入れる前に、次の「全負荷/特定負荷」の違いを必ず押さえてください。ここを知らずに契約すると「停電したのに寝室のエアコンが対象外だった」という後悔につながります。
蓄電池の「全負荷型」と「特定負荷型」はどう違う?
停電時にどこまで電気を使えるかは、蓄電池の方式で決まります。
| 方式 | 停電時に使える範囲 | 200V家電 | 費用感 | 向く家 |
|---|---|---|---|---|
| 特定負荷型 | 分電盤の選んだ一部回路だけ(例:リビング+冷蔵庫) | 基本×(100Vのみが多い) | 比較的安い | 守る範囲を絞れる/初期費用を抑えたい |
| 全負荷型 | 家全体(おおむね60A・10kVAまで) | ○(IH・エアコンも可) | 高い | 停電時も普段どおり/二世帯・在宅療養など |
特定負荷型は「停電時に生き残らせる回路」を事前に選ぶ方式です。費用は抑えられますが、選ばなかった部屋・機器は停電中は使えません。全負荷型は家中どこでも使え200V家電も動きますが、その分だけ本体・工事費が上がります。「安心を全部買う」か「必要な範囲に絞る」かの判断です。
蓄電池の相場と、防災目的での考え方
| 区分 | 目安 | 出典 |
|---|---|---|
| 標準的な設備+工事費 | 約17〜22万円/kWh(設備15〜20万+工事約2万) | 経済産業省・蓄電池価格資料(2023年) |
| 実際の成約(本体+工事・税込) | 平均12.25kWh/約210万円=17.2万円/kWh | 施工店の2025年成約データ |
| 実勢の価格帯 | 特定負荷型150〜242万円/全負荷型155〜270万円 | 同上 |
「防災だけ」のために大容量は要る?(検算)
一般家庭の1日消費は約10〜13kWh。停電時に最低限(冷蔵庫・照明・通信・スマホ)だけなら1日2〜4kWh程度で足ります。つまり5〜7kWhの蓄電池でも最低限は1〜2日カバーできます。「停電中も普段どおり」を目指すと10kWh超・全負荷型となり費用が跳ね上がるので、守りたい範囲=必要容量を先に決めるのが賢明です。日常の電気代削減まで含めた損益は、蓄電池は本当に元が取れるのか で別途くわしく検証しています。
補助金は「今も使える」と思い込まない
家庭用蓄電池の補助(国のDR補助・令和7年度)は1申請最大60万円でしたが、予算到達により2026年5月29日で受付終了しました。蓄電池の補助は年度・予算で頻繁に変わり、終了しているものも多いので、申請時点の最新制度(国・自治体)を必ず確認してください。太陽光側の最新の支援は 2026年の太陽光補助金まとめ を参照。
向いている備え方/慎重に考えたい備え方
停電対策は「どこまでの安心が要るか」で最適解が変わります。自己診断の目安です。
| 自立運転(蓄電池なし)で足りやすい人 | 蓄電池を検討したほうがよい人 |
|---|---|
| 停電時は「冷蔵庫・スマホ・情報が守れれば十分」 | 夜間・悪天候でも電気を止めたくない |
| 停電は数時間〜半日程度を想定 | 医療機器・在宅療養など電気が命綱 |
| 追加費用を極力かけたくない | オール電化で調理・給湯も電気に依存 |
| 手動の切り替え操作ができる | 200Vのエアコン・IHを停電時も使いたい |
停電対策は家庭ごとに最適解が違います。自己診断で迷ったら、いくつかの会社に相談して提案を見比べるのが確実です。相談は無料で、その場で契約する必要はありません。
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体験談:線引きを誤ると「あるのに使えない」
Aさん(40代・戸建て・特定負荷型を後悔)
「営業さんに勧められるまま特定負荷型の蓄電池を入れました。いざ台風で停電したら、対象回路に2階の寝室とエアコンが入っておらず、真夏の夜に汗だくで過ごすことに。安さで選ぶ前に、停電時にどの部屋を生かすのか、家族でちゃんと決めておくべきでした」
Bさん(50代・戸建て・自立運転だけで満足)
「蓄電池は高いので付けず、太陽光の自立運転だけと割り切りました。台風の日中は非常用コンセントで冷蔵庫とスマホ、テレビが使えて十分安心。夜はモバイルバッテリーとカセットコンロで乗り切りました。わが家の停電は長くても半日なので、これで正解でした」
停電対策のメリット・デメリット早見表
| 備え方 | メリット | デメリット(本音) |
|---|---|---|
| 自立運転のみ(蓄電池なし) | 追加費用ゼロ/既設でも使える | 晴天日中・100V・1,500W限定/手動切替 |
| 蓄電池・特定負荷型 | 夜も使える/費用を抑えやすい | 対象回路以外は停電中使えない/200V不可が多い |
| 蓄電池・全負荷型 | 家全体・200Vも普段どおり | 150〜270万円と高額/防災だけでは回収しにくい |
太陽光と蓄電池を同時に検討するなら、設置費用の相場(kW単価) も合わせて確認し、総額で比べましょう。
容量や方式は、同じ条件で複数社に見積もりを出してもらうと適正価格が見えてきます。1社の提案だけでは高いか安いか判断できません。もちろん話を聞いて断ってもOKです。
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まず「守りたい範囲」を決めてから比較する
停電対策で失敗する典型は、不安をあおられて必要以上の大容量を一式で契約してしまうことです。順番はいつも同じで、①停電時に最低限守りたいもの(冷蔵庫・通信・照明か、それとも家全体か)を家族で決める → ②その範囲に見合う方式(自立運転で足りる/特定負荷/全負荷)を選ぶ → ③同じ条件で複数社の見積もりを比較、です。1社だけの提案では、その容量・価格が適正か判断できません。
相談も見積もりも無料で、その場で契約する必要はありません。話を聞いて「今回は自立運転だけで十分」と断ってもまったく問題ないので、比較材料として気軽に使ってください。
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なお、太陽光の訪問販売では「災害に備えて今すぐ蓄電池を」というトークが定番です。急かされたときこそ、いったん持ち帰って複数社と比べてください。停電の主因である台風への備え全般は、姉妹サイトの台風前にやっておく屋根対策も参考になります。
よくある質問(FAQ)
Q. 太陽光をつけていれば、停電時に自動で電気が使えますか?
A. いいえ。系統連系型は安全のため停電時は自動停止します。パワコンを「自立運転」に切り替えて初めて非常用コンセントが使えます(多くは手動操作です)。
Q. 自立運転で使える電気はどのくらいですか?
A. 一般に100V・最大1,500Wまで、しかも晴れた日中に限られます。冷蔵庫・スマホ・テレビ・照明程度で、200VのエアコンやIHは使えません。
Q. 夜や雨の日はどうなりますか?
A. 太陽光だけでは発電しないため使えません。夜間・悪天候でも使いたい場合は蓄電池が必要です。
Q. 蓄電池は全負荷型と特定負荷型のどちらがいいですか?
A. 家全体や200V家電も使いたいなら全負荷型、必要な部屋・回路だけでよければ特定負荷型です。価格差が大きいので、守りたい範囲を決めてから比較しましょう。
Q. 停電対策の蓄電池に補助金はありますか?
A. 年度・予算で頻繁に変わり、終了しているものもあります(国のDR補助は2026年5月に受付終了)。申請時点で国・自治体の最新制度を必ず確認してください。
監修者プロフィール
太陽光の本音 編集部(監修:現役の太陽光発電コーディネーター) 住宅用太陽光・蓄電池の設計・提案・施工管理に携わる実務者が監修しています。メーカーや販売店に偏らない中立の立場で、停電・防災を含めた「本当に必要な備え」を数字と一次情報にもとづいて解説することを方針としています。特定の商品・業者を推奨するものではありません。
参考
- 太陽光発電協会(JPEA):https://www.jpea.gr.jp/
- 資源エネルギー庁「停電時の情報提供」:https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/teiden_info.html
- 経済産業省・蓄電システムの価格資料:https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/storage_system/
- 環境省・DR補助金(家庭用蓄電池):https://dr-battery.sii.or.jp/

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